第十一章

エルサ

「ストーン・エンタープライズが資金の四〇パーセントを出資しているんだ」エイデンは歯を食いしばるようにして答えた。「彼がここにいるのは当然だよ」

分かっていたはずなのに。私の人生において、物事が単純に進んだり、ドレイクと無関係でいられたりすることなどあり得ないのだ。私は深呼吸をして背筋を伸ばし、今にも顔がひび割れそうなほどの「プロフェッショナルな」笑顔を張り付けた。

式典はいつものようなスピーチと握手で進行していった。私はクリップボードを盾のように胸に抱きかかえて脇に控え、すべてが滞りなく進むよう目を光らせていた。いざテープカットの時間になると、ドレイク、エイデン、そして市長が滑稽...

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