第十四章

エルサ

「病気の君は随分と素直だな」彼はわずかに首を傾げ、そう言った。「食えと言えば、素直に食う。もし毒を盛っていたらどうする?」

私はお粥をもう一口飲み込んでから、疑念に目を細めて答えた。「私に……選択肢なんて、ろくにないじゃない……」手の甲で口元を拭いながら、私は呟いた。

「選択肢は常にある、エルサ」彼は静かに言った。その瞳に、何か奇妙な光が揺らめく。「ただ、君がその選択肢を気に入るとは限らないだけだ」

私が粥を半分食べ、すべての薬を飲んだのを見届けると、ドレイクは思いがけないほどの優しさで、私の顎まで掛け布団を引き上げた。そのせいで私の胸は混乱に締め付けられた。熱は下がり始めてい...

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