第154章

エルサ

温かい唇が私の唇に押しつけられ、眠りから引き戻された。目を瞬かせると、すぐそこにはドレイクの顔があった。その視線は、捕食者のような欲望に燃えている。何か言おうとしたけれど、彼はもっと強くキスをしてきた。有無を言わさぬ動きで、私の言葉も息も一度に奪い去っていく。

彼のキスは飢えていて攻撃的だった。所有欲をむき出しにした舌が口内に押し入ってくるのと同時に、歯が下唇を掠める。彼の香りが五感を圧倒し、思わず内腿が引き締まるのを感じて、頭がくらりとした。

「くそっ」ようやくキスが解かれると、私は胸を激しく上下させながら喘いだ。

彼の親指が腫れあがった私の唇をなぞり、わずかに口の中に押し込...

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