チャプター 222

一瞬の間があった後、遠ざかっていく足音が聞こえた。廊下の向こうでドアが閉まる音を聞くまで、エルサは体の力を抜かなかった。彼女は俺の口から自分の手を乱暴に引き剥がすと、今度は両手で俺の胸を突き飛ばした。その顔は羞恥と、まだ残る欲望で紅潮している。

「あんた、正気なの!?」彼女は頬を燃やしながら、怒りに声を震わせて囁いた。「もし彼が入ってきたらどうするつもりだったの? もし聞かれてたら?」彼女の呼吸はまだ乱れ、瞳孔が開いていた。

俺はくつくつと笑い、片肘をついて彼女を見下ろしながら、指で彼女の鎖骨のラインをなぞった。「ドアは防音だ。何も聞こえやしねえよ」

彼女の目は苛立ちにきらめき、下の唇を歯で噛...

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