第153章

エレナ視点

私が学校に着いたのは、ちょうど子供たちが親に会おうと校舎から流れ出てきたときだった。途中、約束のお菓子を買うために寄ったケーキ屋の箱を固く握りしめながら、私は人混みの中から必死にマックスとキャシーの姿を探した。

二人を見つけた瞬間、心臓が跳ね上がった。黒いスーツを着た二人の男――リチャードの警備チーム――に連れられていたのだ。一人はキャシーの手を握り、もう一人はマックスの隣を歩いている。

「マックス! キャシー!」私は声を張り上げ、彼らに向かって急いだ。

彼らは即座に身を固くし、私と子供たちの間に割って入った。「ウィンターさん」背の高い方がきっぱりと言った。「お子さんたちは...

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