チャプター 24

リチャード視点

俺は今、キャシーの様子を見に二階へ向かっている。ほんの一時間前、エレナが飛び出していった後、娘は俺にかんしゃくを起こしたのだ。

娘の部屋のドアに近づき、眉をひそめる。ノックする前に、一瞬ためらった。

「キャシー、父さんだ。ドアを開けてくれ、話がしたい」

中に人の動く気配があった――キャシーが慌ててベッドに潜り込む音だ。俺の鋭い感覚は、彼女の速まる心臓の鼓動と、シーツの下に滑り込む時の衣擦れの音を捉えていた。

「キャシー?」もう一度呼びかける。

「もう寝てる!」冷たい声で、短い返事が返ってきた。

目元がぴくりと引き攣った。いつから娘はこんなに反抗的になったんだ? 以...

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