第241話

シンクレアの心臓が私の耳の下で規則正しく鼓動を打ち、彼の手が私の体を撫で回し、酷使した筋肉のこわばりをほぐしていく。この一時間、私は意識の有無を行ったり来たりしていた。エーテルによって引き起こされるものとは全く異なる種類の高揚感に浸りながら。シンクレアは、このような快楽の波に襲われると雌狼が高められた意識の領域に入るのは珍しくないと言うが、私の体を捕らえている激しいエンドルフィンの急増にはまだ慣れていない。

伴侶の腕の中で完全に骨抜きになったような気分で、本当に動きたくないのだけれど、私の胃は鳴っていて、絆を通してレイフの空腹感も感じる。シンクレアもそれを感じ取り、起き上がれるように優しく絡...

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