第303話

エラ

私たちは集団で、森の暗闇へと足を踏み入れた。

「こんな不気味な場所じゃなきゃダメだったの?」私はシンクレアに尋ねながら、用心深く辺りの森を見回した。普段なら私の狼は木々の天蓋の下にいることに興奮するのだけど、今日は彼女が私の内側で警戒しているのを感じる。

「ここは神聖な場所なんだ」シンクレアは私を見下ろして微笑みながら説明し、私が突き出た根っこにつまずかないよう背中に手を添えた。「君も感じているだろう?空気中の魔法を?」

「感じないわけないわ」私はつぶやきながら周囲を見回した。「この場所は...それで満ちている」

確かに—私たちの周りの空気中に何も見えないけれど、この場所が神聖...

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