第5章

 彼はソファで眠り、頼みもしないのに裏口の壊れた掛け金を直し、三日目の朝にはフィンの好みにぴったり合わせた卵料理を作っていた。それが半ば日常になりかけていること――それこそが問題だった。

「パパ、オオカミって泳げるの?」

 それを聞いたとき、私は廊下にいた。フィンの声はごく自然で、まるで生まれてからずっとその言葉を口にしてきたかのようだった。私は足を止め、部屋には入らなかった。

 パパ。なんてことないように。

 ケイデンが答える声が聞こえた。川がどうとか、オオカミによって違うとか。その声は、本当はとても大きな意味を持つ出来事を、あえて大したことないように振る舞うときの、あの慎重で落ち...

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