スペース・トゥ・ブリーズ

ブレイク

メーヴが言っていたような、こぢんまりとした集まりなんかじゃない。このパーティーが、フォーマルなボールルームの壁から壁へと跳ね返る、うねるような声と弾む会話の渦になるだろうとは、分かっているべきだった。クレセント・フォールズの城の大広間も顔負けの、小都市ほどの広さを持つ空間だ。

時刻はとっくに八時を過ぎている。俺はスコッチの二杯目をちびりとやりながら、一番奥の壁際に佇んでいた。メーヴは両親と、ヴェールド・ヴァレーから来た友人を何人か招待していた。パットンにはムーンライズに大勢の友人がいる。まだ彼のことをよく知っているとは言えないが、それでも驚きだ。それに、高位の狼たちとそのパートナ...

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