グッド・リダンス

サイラス

「俺が出る」

ファイアボールの部屋のドアを叩きつけるような音に、俺は急いで応対に出た。ドアの前に立っていたのは、見るからにめちゃくちゃキレているアルファと、目をまん丸に見開いたルナだった。セインはアイラの頭に腕を回して彼女の目を覆う。その大きな手は、彼女の顔を窒息させんばかりにすっぽりと覆い隠していた。

「彼女に、俺たち二人のどっちのイチモツが立派か知られたくないって言うなら、どうぞご自由に」俺がセインに微笑みかけると、彼から怒りのオーラが放たれた。

「なんで裸でドアに出るんだ?」セインがそう尋ねる。彼の額に変な血管が一本、ぴくりと浮き出るのが見えた。

「もし彼に服を着させる...

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