今すぐ殺して

サイラス

「お前のちっぽけな放火の冒険に俺を連れて行かなかったことには、かなりがっかりだよ、ファイアボール。俺を置いてきぼりにして楽しいことをされるのが、俺がどんな気分になるか知ってるだろ」俺はファイアボールに軽口を叩くが、今日の彼女はスピードを活かしている。俺の右拳、そして左拳を素早くかわすが、肋骨に当たる寸前で、その膝を捕らえる。

「私情は挟んでない。それに、あんたには今も昔もむかついてるの」ファイアボールが殴りかかってくるが、俺は屈んでかわし、彼女の胴体にタックルして押し倒す。

「お前はいつもむかついてるだろ。それが一番好きな感情なんじゃないか」俺はできるだけ素早く彼女の上から転がり...

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