それは簡単だった

レイヴン

「プレゼントがあるんだ、目を閉じて」

サイラスがキッチンに入ってきて言う。私はカウンターに座り、アイラが見ているだけで吐き気がしてくるケーキの仕上げをしているのを眺めていた。

「サイラスこそ、こんにちは」

「こんにちは、我が気高きルナよ。君にも贈り物を届けに来た」サイラスはポケットからピクルスを一本取り出し、アイラに渡す。「前のやつは悪かったな」

「わぁ、ありがとう。ちょうど最後の一本を使い切ったところなの」アイラが説明する。そのことを想像して、私はゾッとした。

「目を閉じろって言ったはずだが」サイラスが不満そうに言う。

「私はサプライズは嫌いだって言ったはずだけど」

「これ...

ログインして続きを読む