トゥードル

サイラス

「もう限界だ。遊ぶ準備はできている。起きろ、ファイアボール」

彼女を鎮静させなければならなかった。傷口に入り込んだガラス片を巻き込んで、異常な速さで治癒し始めていたからだ。洗浄が追いつかないほどの回復速度。どうやらこれも、彼女の盗まれ、作り変えられた能力の一部らしい。俺は関わった全員の命を脅し、もし口を滑らせたらどうなるか、懇切丁寧に説明してやった。

もし喋れば、その口そのものが無くなることになると。

「もうすぐ鎮静剤が切れるはずです。話しかけ続けてやってください、そうすれば目を覚まします。バイタルは全て安定していますし、包帯も巻き終えました。あの治癒速度なら、今日が終わる頃...

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