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セイン

戦場は、爪と鋼と血の嵐だった。空は冷たい雨を幾重にも叩きつけ、土を泥へと変え、紅の川を大地へ洗い流していく。もう一匹の狼を切り裂き、その身体が足元に崩れ落ちた瞬間、ふと――あり得ないものの閃きが目に入った。

ロンダの、ばかげたほど小さな青い車が、戦場をまっすぐ突っ切って突進してくる。ワイパーはむなしくバタつき、重低音が窓ガラスを震わせ、窓からは銃撃がばらまかれていた。フードの上にはレイヴンがしゃがみ込み、骨までずぶ濡れで、血に汚れた顔に髪が張りついている。ほんの一瞬、焼けつくような安堵が胸を貫いた。レイヴンがいるなら、アイラも――いるはずだ。

いない。

肩に食いついていた狼を...

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