トーチャーコーナー

サイラス

この倉庫は俺たちのものだ。何千平方フィートものコンクリート剥き出しの空間に、錆びついた足場。元は車の解体屋だった場所で、骨組みだけを残してがらんどうになっている。吹き抜けの二階建てで、剥き出しの鉄骨が張り巡らされている。他のシフターが見れば、ただのガラクタ置き場だろう。だが俺には、玉座の間に見えた。

まずソファを運び入れた。その場でキスしてやりたいくらいだった。俺たちの哀れな布団ソファは、レイヴンの発情期に無残な死を遂げた。真っ二つにへし折れてな。

だが、その価値はあった。

こいつは中古だが頑丈な、上等な代物だ。それは認めよう。

レイヴンは床の真ん中でソファの片端を落とし、額の汗...

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