ジャスト・フィール

アイラ

セインが家のドアの前にいるなんて、思ってもみなかった。あれだけ感情をぶちまけて、突然去っていった後だというのに。彼の瞳に浮かぶ、私への切望に満ちた表情に出会うなんて、本当に予想していなかった。壁に押し付けられた私の体に、彼の欲望が露わな熱い楔が押し当てられ、その瞳に宿る欲情は荒れ狂っていた。

これを止めるべき? たぶん、そう。

これが悪い考えである理由は、山ほどある。

じゃあ、止める? いいえ、止めない。彼の言う通りだ。私たちは二人とも運命にひどい仕打ちをされてきた。だから、この時間くらいは許されたっていいはず。

事態がもっと複雑になる? 絶対にそうなる。

でも、今この瞬間に、そんな...

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