やる、できる、するよ、するよ。

アイラ

セインがモニカに頼んで私を執務室の外へ連れ出してくれたとき、少しはこの負のスパイラルから抜け出す機会をもらえたのだと思った。けれど、オフィスのドアの外に立ってキアンの声を聞いた途端、また吐き気がこみ上げてきた。長くいる必要はなかったけれど、今、私は自分の部屋に戻り、混乱し、再び自己憐憫に浸っている。

胸がぐっと引き寄せられる感覚で、セインが近くにいることがわかる。それだけで顔に笑みが浮かんだ。「先に自分の部屋を通ってくることにしたんだ、子狼。それにしても、少しリフォームが必要かもしれないな」。私は微笑み、壁にぶつかってプレッツェルみたいに折りたたまれたデラの姿を思い出して少し笑った...

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