第124章

 彼女は、藤原光弘がますますおかしくなっていくのを感じていた。

 以前は、彼に少しでも振り向いてもらおうと、あらゆる手を使って機嫌を取ろうとしたが、返ってくるのは白眼視と皮肉ばかりだった。

 今、彼女が完全に諦めて、彼と縁を切ろうとすると、今度は彼がまるで薬でも間違えたかのように、空前の独占欲を爆発させてくる。

 ネットで見たことがある。そういう人間がいるのだと。

 人にぞんざいに扱われるのを好み、そうされればされるほど興奮するタイプ。

 まさか、藤原光弘もその類なのだろうか?

 重度のマゾヒスト。

 秋山棠花は慌ててその突飛な考えを振り払った。もし藤原光弘にそんな奇妙な性癖が...

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