第138章

 藤原光弘は、ここまで言えば流石に叔父たちももう手を出してはこないだろう、と考えた。

 離婚の話も、これで立ち消えになるはずだと。

 しかし、彼は安田家の人々が秋山棠花をどれほど大切に思っているか、あまりにも見くびっていた。

 彼の言葉が終わるや否や、安田延司が大股で彼らに歩み寄り、傍らの礼をぐいと引き寄せた。

 「奴は本物の使い手だ。礼、油断したな。俺がやる!」

 そう言うと、彼はスーツの上着を脱ぎ捨て、首を回しながら藤原光弘に顎をしゃくってみせた。「若造、俺が相手になってやる!」

 「どうぞ!」

 もはや避けられないと悟った藤原光弘は、無理やり体を奮い立たせて応戦するしかな...

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