第248章

 藤原の祖父は彼を信用しきれず、直接的な命令を下した。

「お前のことは私が一番よく分かっている。どうせ一度も行っていないんだろう。これ以上くどくど言うつもりはないが、明日こそは行って棠花と子供の顔を見てこい。あの子を絶望させるなよ」

 言い終えると、祖父はやるせなさそうに溜息をついた。

 どれだけ二人のことを案じていても、所詮は夫婦間の問題だ。彼がどれほど気を揉んだところで、無理やり介入することはできない。

 この愚かな孫を助けるには、こうして背中を押すことぐらいしかできなかった。

「ああ、分かった」

 藤原光弘は即座に了承した。

 実のところ、彼は誰よりも秋山棠花に会いたがっ...

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