第255章

「恋愛云々の話じゃないなら……」

 秋山棠花は必死に頭を捻り、不思議そうに問いかけた。

「まさか、また昇進? でも楓兄さんはもう教授職でしょう。これ以上って言ったら何、学部長とか?」

 藤原颯は苦笑し、かぶりを振る。「いや、いい。自分でも信じられないようなことだ、君に当てろというのは酷だったな」

「で、結局どんな良いことなの、楓兄さん?」

 好奇心に目を輝かせる彼女を見て、藤原颯は唇を引き結ぶと、未だ感覚のない自身の足をパンパンと手で叩いてみせた。

「嘘……!」

 秋山棠花は驚きのあまり口元を手で覆い、瞳を輝かせた。「楓兄さん、それって足が治るかもしれないってこと!?」

 藤...

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