第270章

 秋山棠花を辱める様を、この俺に直視させようだなんて……図に乗るのもいい加減にしろ。

 誕生日の今日くらい、愛する女と二人きりで過ごしたい。秋山棠花以外の人間になど、会うつもりは毛頭なかった。

 だからこそ、パーティーが始まる前に水原春をどう片付けるか、あらかじめ策を練っておいたのだ。

 睡眠薬は倍量盛った。効き目に問題がなければ、彼女は明日の昼までは泥のように眠り続けるはずだ。目覚める頃には、宴などとうに終わっている。

 実際、秋山棠花とは二人きりで幸福な時間を過ごせた。雪景色を眺め、キャンドルの火を吹き消す。何もかもが完璧だった。

 そしてパーティーの開幕。ゲストたちは皆、一階...

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