第278章

「捕まえたか?」

 藤原光弘は単刀直入に尋ねた。

 高橋久弥は顔色を変え、頭を垂れて答える。

「直ちに増員して連れ戻してきます」

「待て」

 藤原光弘は眉を顰めた。

「水原春のほうは俺が直接行く。お前は部下を連れて奥様の車を追尾し、護送しろ。無事に送り届けたら報告するんだ」

 秋山棠花が船を降りるや否や、安田家からは大勢の護衛が派遣されていた。おそらく、安田家もエイドリアン側の不穏な動きを察知していたのだろう。

 だからこそ、急遽警護の人員を増やしたに違いない。

 水原春が姿を消した今、敵は暗闇の中にいる。どんな常軌を逸した行動に出るか予測がつかないが、秋山棠花にだけは指一...

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