第291章

「もし安田玲奈の死がお母さんに関係ないなら、安田家なんて怖がる必要ないじゃない。好きに調べさせればいい」

「ねえお母さん、教えてよ。私にだって知る権利はあるでしょ」

 水原春の執拗な追及に根負けし、佐藤芳子は仕方なく、かつての三人のドロドロとした関係を語り始めた。

 ただ、安田玲奈の死への関与だけは、頑として認めようとしなかった。

「あの女がどうやって死んだかなんて、正直私だって知らないわよ」

「あの頃、私はブランドショップのしがない店員だった。お父さんと初めて会った時、彼は安田玲奈から引き継いだ会社を回し始めたばかりで、一番羽振りがいい時期だったわ。全身ブランド品で固めて……」

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