第314章

 医師の説明で胎児の発育が順調だと知り、秋山棠花はほっと胸を撫で下ろした。

 対照的に、藤原光弘の表情は硬い。

 医師の言葉によれば、胎児は至って健康だが、母体である秋山棠花にカルシウム不足と睡眠不足の兆候が見られるというのだ。

 彼は今すぐにでも彼女の別荘へ押しかけ、食事から睡眠まで徹底的に管理したい衝動に駆られていた。

 だが、秋山棠花がそれを許すはずもない。

 自分自身で時間を割いて妊婦の栄養管理について学び、後で田中に電話して食事を作らせるしかないだろう。

 車に戻るなり、秋山棠花は真っ先に祖父へ電話をかけ、曾孫が順調に育っているという朗報を伝えた。

 同時に、隣に座る...

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