第345章

 兄としての立場にある安田延司が、その意味を汲み取れないはずがない。彼は静かに頷いた。

「お前が変わろうが変わらまいが、親父の息子であることに変わりはない。だが、その変化を見たら、親父もきっと喜ぶだろう」

 安田延司にはまだやるべきことが山積みだ。彼は安田朔也の肩をポンと叩くと、秋山棠花を彼に託してその場を離れた。

 安田朔也が秋山棠花のそばに歩み寄ったとき、彼女の顔色はすでに青ざめていた。深い悲しみのあまり、その唇からは血の気が完全に失われている。

 彼は慌てて彼女の体を支え起こした。

「棠花、もう座り込むのはやめろ。すぐに部屋に戻って休むんだ。いいな?」

 霊前での答礼は、動...

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