第347章

 あの頃、祖父は夢の中で、彼が最も会いたがっていた人たちと再会していたのだろう。

 そこには祖母と母が待っている。だから旅立つことに恐怖など微塵もなかったはずだ。ただ唯一、彼女のことだけが気がかりでならなかったに違いない。

 もし彼女が、あの出来事をいつまでも心に閉じ込め、立ち直れずにいるとしたら――それこそ、生前の祖父の教えに背くことになる。

 秋山棠花は深く息を吸い込んだ。佐藤玲の言う通りだ。もし立場が逆だったなら、自分は家族を恨むだろうか?

 いや、絶対にしない。叔父様たちだって同じだ。

 だから私がすべきことは、後悔に時間を費やすことではなく、真犯人を見つけ出すことなのだ。...

ログインして続きを読む