第351章

 秋山棠花にとって予想外だったのは、これら全ての手がかりが、他でもない日向琴葉によってもたらされたという事実だった。

 そもそも、日向琴葉は秋山柔子の配下なのだ。

 その事実を痛いほど理解していたからこそ、棠花は決して彼女を無理やりこちらの陣営に引き込もうとはしなかった。

 商業施設の入り口で彼女を救い出し、安田家に連れ帰ったのは、あくまで偶然の成り行きに過ぎない。

 棠花には、琴葉を脅すつもりなど毛頭なかった。たとえ彼女を味方につけたいという下心があったとしても、それを琴葉の前で口にしたことなど一度もないのだ。

 この短い共同生活の中で、棠花はすでに彼女を真の友人として見ていた。...

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