第352章

安田延司の声は平淡かつ冷静そのものだったが、耳を澄ませば、そこには強烈な拒絶と冷徹な疎外感が滲んでいた。

普段であれば、どれほどこの「義理の甥」を疎ましく思っていようと、年長者としての度量を崩すことはなかった。

以前、手を上げた時でさえ、そこには「愛の鞭」とも呼べるような、歯痒さと叱咤の響きがあったのだ。

しかし、今日のような態度は初めてだった。

彼を完全な「部外者」として扱っている。

視線を向けることすら億劫だと言わんばかりだ。

これほど露骨な距離感。間違いなく、何かが起きたのだ。

藤原光弘は、それを肌で感じ取っていた。

延司叔父さんほどの人物がこれほど態度を変えるには、相...

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