第362章

 国外での危機が去ったと聞き、藤原光弘はようやく胸を撫で下ろした。

 何しろ、エイドリ家による圧力は今に始まったことではない。

 今回、南アフリカの鉱産資源を手中に収めることができれば、あちらでの地盤を固めることも夢ではないだろう。

 この一件を見るに、エイドリ家は巨大で根深い勢力を誇るものの、その内情は光弘が想像していた以上に複雑なようだ。

 突破口さえ見つかれば、この巨大かつ神秘のベールに包まれた一族を、内部から崩壊させることも可能かもしれない。

 藤原光弘は瞳を沈め、エイドリ家に対抗する自信を深めた。

 思考を現実に戻し、光弘は高橋久弥との海外案件に関する協議を続けた。

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