第374章

「藤原光弘の動向は?」

 刻一刻とタイムリミットが迫っている。秋山柔子にはもう、藤原颯の助けを悠長に待っている忍耐など残されていなかった。

「藤原家は昨夜から、あなたの行方を探す人員を倍に増やしました。高額な懸賞金まで懸けられています。騒ぎになるのを避けるため、大ボスはあなたの早急な帰還を求めています」

 彼らは皆、大ボスの命令で動く駒に過ぎない。最優先事項は秋山柔子の身の安全であり、緊急事態があれば、情報は真っ先に大ボスへと伝わる仕組みになっていた。

「人員を倍に、ですって?」

 秋山柔子は口元を歪め、艶然と微笑んだ。昨夜の出来事がよほど藤原光弘を刺激したに違いない。だからこそ、...

ログインして続きを読む