第406章

電話をかけてきたのは、祖父だった。本家へ戻ってこいという催促だ。

藤原光弘は、また秋山棠花とのことで説教されるのだろうと思い込み、ろくに考えもせずに断りを入れた。

だが次の瞬間、受話器の向こうから祖父の怒号が轟いた。

「この馬鹿者めが! 南アフリカの一件、あんな大事をわしに隠し通せるとでも思ったか! 一千億だぞ、一千億! 適当な真似をしてみろ、足の一本や二本へし折ってやるからな!」

「今すぐ戻ってこい。プロジェクトの契約書を持ってな。わしが直々に目を通す」

会社絡みの案件だと知り、藤原光弘はそれ以上何も言えなくなった。

いくら彼が藤原家の社長として大小の権限を握っているとはいえ、...

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