第411章

 秋山棠花はまだ作曲の作業に没頭しているようで、佐藤玲は彼女の邪魔をしないよう、早々に部屋を出ていった。

 ドアが閉まるや否や、棠花はすぐにスマホを手に取り、安田延司――延司叔父さんに電話をかけた。

 今回、柏木浬からの外出の誘いを受けたことで、ある妙案が浮かんだのだ。

 玲と延司叔父さんの仲を取り持ちたいという計画は、以前から温めていたものである。

 だというのに、当の延司叔父さんときたら、まるで猫に睨まれた鼠のように玲を避け、ここ二、三日は家に寄りつきもしない。恋愛は双方向の同意が必要とはいえ、こうも逃げ回られてばかりでは進展する話も進まないではないか。

 だからこそ、少しばか...

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