第576章

藤原光弘がなおも意地になって首を縦に振ろうとしないのを見て、ヤールは細めた瞳の奥に、きらりと氷のような光を走らせた。

もう、ほとほと我慢の限界に近い。

「藤原光弘、まだ自分に逆転の目があるとでも本気で思ってるのか。藤原グループが今どんな状況か、俺がわざわざ説明してやる必要はないよな。お前がやってることなんて、ただの悪あがきだ」

「藤原グループの社長として、ここまで落ちぶれた現実を受け入れたくないって気持ちは分からなくもないが……だからといって、どうするつもりだ」

「お前の前に残されている選択肢は二つだけだ。一つは大人しくサインして、買収金を受け取って会社から身を引くこと。もう一つは―...

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