第594章

「祖父さんは、兄さんの能力と才能を高く評価していると言っていた。でも、二度と藤原家の内部闘争には巻き込まないと、あの時兄さんの母親と約束したんだ。だから、ずっと兄さんに負い目を感じていたんだよ」

「でも兄さんの目には、祖父さんが俺ばかりを贔屓して、兄さんを邪険にしているように映っていたんだろう。だけど兄さん、よく考えてみてくれ。三年間の失踪から帰国して以来、兄さんに関わることで、祖父さんが心を砕かなかったことが一つでもあったか」

「兄さんの誕生日だって、随分前から準備していた。兄さんが軽んじられているなんて思い込まないように、わざわざ一族の人間まで招き入れたんだぞ。その後、兄さんが藤原家...

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