第612章

「日向琴葉から、あなたがこの炭鉱に閉じ込められたって聞いた時、ただの悪ふざけだとしか思わなかった。あんなに抜け目のないあなたが、こんな所で死ぬわけないじゃないって」

「でも、ここへ来る途中で炭鉱崩落事故のニュースを本当に見てしまって……信じざるを得なかった。あなたが本当に巻き込まれたんだって……」

「私たちの結末がこうなるって分かっていたら、あんな風に別れを切り出さなきゃよかった」

「もし、すれ違っていなかったら、あなたは死なずに済んだのかな……」

秋山棠花は考えれば考えるほど悲しみに暮れ、以前、藤原光弘のためにわざわざ用意した誕生日プレゼントの数々を思い出した。

二人の間に生じた...

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