第617章

安田悠馬は得意げに笑みを浮かべた。

「これはわざわざ海外から持ち帰った極上の強い酒でな。まだ市場にも出回っていない代物だ。今回はお前にもおこぼれをくれてやったってのに、たった一杯でもう限界か。悪いことは言わん、早めに……」

言葉を言い終える前に、安田悠馬は藤原光弘の手元に見覚えのあるものをふと見つけた。

たちまち呆然とし、自分が年長者であることすら忘れて、藤原光弘の腕をガシッと掴んで問い詰めた。

「その指輪、どこで手に入れた!」

先ほどは照明が暗く、藤原光弘が手に何を嵌めているかなど全く気付かなかったのだ。

今こうして間近で見れば、藤原光弘がはめている指輪は、自分の恋人の一族を証...

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