第620章

新婚初夜が明けた翌朝。

目を覚ました秋山棠花は、振り返ると隣で眠る藤原光弘の端正な横顔が目に入り、思わず見惚れてしまった。

昨日の出来事は決して夢などではなく、確かに現実として起きたことなのだ。

彼女は藤原光弘と結婚した。

正確に言えば、復縁だった。

それも、生死を分かつ試練を乗り越え、互いの偽りない本心に気づいた末の、二人の共同の選択であった。

結局のところ、二人は再び結ばれる運命にあったのだ。

左手の薬指にはめられたピンクダイヤの結婚指輪が、朝の光を浴びて特別な輝きを放っている。秋山棠花は右手でふっくらと膨らんだお腹を撫でながら、心に満ちていく深い安堵感を噛み締めた。

そ...

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