第630章

二人が穂竹園に戻ったのは、すでに夕暮れ時だった。道中、秋山棠花は先ほど墓地で起きた出来事について一切口にしなかった。

藤原光弘も何も言わなかった。

そうして終始無言のまま、家へと帰り着いた。

リビングに入ると、秋山棠花のもとに延司叔父から電話がかかってきた。明日は必ず藤原光弘と一緒に実家へ帰ってくるようにとの念押しだった。叔父たちも皆、家で彼女の帰りを待っているという。

さらに、彼女に渡したいものがあるとも言っていた。

電話を切って、秋山棠花はハッと気づいた。明日は結婚後初めて実家に帰る日だった。

彼女と藤原光弘は再婚とはいえ、盛大な結婚式を挙げた以上、しきたり通り翌日には実家へ...

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