第733章

 叔父たちがこれほどまでに自分の身を案じてくれていたとは、秋山棠花は思いもしなかった。

 胸の奥が熱くなるのと同時に、申し訳なさでいっぱいになる。

「もう、礼おじさんったら。それ以上言われたら泣いちゃうよ……。私、こうして元気だし、赤ちゃんも無事に生まれたじゃない。二人とも何ともないんだから、変な心配しないで」

 棠花は礼の手にそっと優しく触れ、あふれ出しそうな彼の感情をなだめた。

 礼がどれほど情に厚い人間かを知っているからこそ、延司を帰らせて彼を病院に残らせたのだ。

 だが、今回の誘拐事件に関しては、やはり藤原光弘を庇わずにはいられなかった。

 梅原剛志の標的は最初から自分だ...

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