第759章

 それからの数日間、秋山棠花は藤原光弘から国宝のように手厚く保護されていた。

 親しい家族や友人を除いては、誰も彼女の病室に近づくことなど許されない。

 だがその反面、彼らの付き添いがない時間は、秋山棠花にとって気が狂いそうなほど退屈で息苦しいものだった。

 栄養たっぷりの食事で体力を回復させること十日間、ついに医師から退院の許可が下りた。

 これほど長く閉じ込められていたせいか、外の空気がひときわ新鮮に感じられる。

 退院の日、安田家の面々が赤ん坊を連れて迎えに来てくれたのを見て、秋山棠花はふと戸惑い、無意識に隣の男を見上げた。

 すでに結婚しているのだから、まずは藤原光弘との...

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