第762章

十年来の親友である秋山棠花には、佐藤玲が今何を考えているかなど手に取るようにわかった。

だが、子供のことばかりは焦ってどうにかなるものではない。いくらなんでも二人は結婚してまだ半年なのだ。安田延司の年齢を考慮したとしても、そこまで過剰に心配する必要はないはずだ。

長年軍隊に身を置き、今も鍛錬を欠かさない彼の身体能力は、昨今の若者など比べ物にならないほど優れている。

一階へ降りた佐藤玲の手には、秋山棠花が書き留めた漢方の処方箋が握られていた。棠花に言われた通り、彼女はそれを田中へと手渡す。

「田中さん、この処方箋通りに毎日薬湯を煎じてくれないかしら。毎朝飲むことにするから」

長年この...

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