第78章

「もう一度言ってみろ!」

 彼女が他の男に頼むと聞いて、藤原光弘の怒りは瞬く間にこみ上げてきた。

 昨夜、彼女が酔って『義兄さん』と呼んだ時の、あの喜びに満ちた表情。彼は今でもはっきりと覚えている。

 だからこそ、彼はこんな方法で彼女に知らしめようとしたのだ。彼女にキスをしたのが自分で、一夜の温もりを共にしたのも自分であると……。

 昨夜の出来事は、本来ならば三年前の新婚初夜に果たされるべきことだった。

 それが今、埋め合わされたに過ぎない。

 だが、彼が予期していなかったのは、目覚めた後の秋山棠花の反応だった。彼女の瞳に浮かぶ怒りと憤りは、明らかに後悔を示していた。

 昨日、...

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