第800章

 夕方、安田延司は帰宅途中に他の数人へ連絡を入れ、家で相談すべき急用があるから、着いたら書斎で待っているようにと伝えた。

 悠馬たちは長兄のその切羽詰まった口調を聞き、瞬時に遠く海外にいる時也の顔を思い浮かべた。

 何かあったに違いない。

 彼らは他のことはそっちのけで、一人また一人と急いで家へと駆け戻った。

 延司が玄関をくぐった時には、すでに部屋には全員が顔を揃えていた。

 彼の姿を見るなり、安田悠馬が真っ先に立ち上がり、焦燥感を露わにして口を開いた。

「兄貴、こんな重大なこと、どうして今まで黙ってたんだ! 俺がさっき向こうの連中に連絡を入れてなかったら、時也のやつがとんでも...

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