第810章

「神谷家はすでに動き出している。俺がすべきことは、奴らが馬脚を露わすのを待つことだ。その弱みさえ掴めば、君のご両親に全てを証明できる」

「一番重要なのは、ご両親にこう理解してもらうことだ。神谷家が北野家にもたらせる資源は、この安田時也にも用意できる、とな!」

 突き詰めれば、これは利益と実力の勝負である。

 勝って初めて、彼は最愛の女性を妻に迎える資格を得るのだ。

 それまでは、どんなに真心を語ったところで意味をなさない。

 他人に唆されたからといって、北野家に牙を剥くほど彼も愚かではない。もしそんなことをすれば、今後どうやって北野薫に顔向けできるというのか。

 彼の目的は、未来...

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