第6章
今夜、邸宅は武装したマフィアの私設護衛隊二隊により、完璧に封鎖されていた。
四谷と松本――二つの家族の中核にいる幹部たちが、長卓を挟んで左右に整列している。誰もが厳粛な面持ちだ。
父と、松本家の当主は、神聖にして古き儀式を執り行っていた。互いの掌を裂き、その血で――最高の誓いを示す薔薇の灰を濡らし、血盟を結ぶ。
匕首が、二人の掌を割こうとした――その瞬間。
ドン、と、ホールの扉が爆ぜるような音を立てた。
「砰――!」
耳を裂く銃声。ガラスが砕け散る。
精鋭たちは半秒もかからず拳銃を抜き、黒々とした銃口が一斉に入口へ揃う。
そこへ、地獄の便槽から這い上がってきた...
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