第113章 江口若葉に会いに行く

彼女があまりにも悲しそうに泣くのを見て、浅井景辰は声にならないため息を落とし、そっと肩を叩いた。

「……もういい。泣くな。信じてないなんて言ってない」

日野遥はそのまま彼の胸に身を寄せ、ひどく委屈そうな声で訴える。

「景辰……私はただ、あなたとちゃんと暮らしていきたいだけなの」

浅井景辰は答えなかった。けれど胸の奥では、辻本雨妃があんな言葉を口にしたなど、どうしても信じ切れないままだった。

日野遥が帰ったあと、浅井景辰は江口准に電話をかけた。

「雲山苑の邸宅だ。子ども部屋を一つ、すぐ使えるように整えておけ」

江口准は一瞬で察した。親子鑑定に動いたのも、報告書を社長へ直接渡したの...

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