第130章 この件はここまでにする

「……何だって?」

その言葉に、吉野青はばっと振り向き、日野遥を見据えた。信じられない、という色が瞳いっぱいに広がる。

「遥ちゃん。景辰の言ったこと……本当なの?」

浅井景辰の指摘は、日野遥の顔から血の気を奪った。唇が小刻みに震え、声が出ない。

まだ言い訳を重ねたかった。けれど、証拠を突きつけられてしまえば、どう否定しようもない。

浅井景辰は彼女の青ざめた顔など意に介さず、淡々と続ける。

「1,000万。お前の個人口座からペーパーカンパニーに送金されて、最終的にレストランの支配人の懐に入ってる。日野遥、まだ何か言うことは?」

病室は、死んだように静まり返った。

保坂媛子でさえ...

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