第175章

辻本雨妃の姿を見つけた瞬間、立花時安の疲れた眼差しに、ふっと笑みが差した。

「零のほう、だいぶ良くなった。来月には戻れるよ。母が向こうで最後のリハビリに付き添ってて……俺は先に戻って、会社のことを片づけに来た」

辻本雨妃は頷き、彼を部屋へ招き入れる。

「入って」

立花時安がリビングに足を踏み入れた途端、透がぱっと顔を上げた。どこか嬉しそうに目を輝かせる。

「立花おじさん! 帰ってきたの?」

立花時安は透の頭をくしゃりと撫でた。

「会いたくなってな。だから帰ってきた」

透はそのまま立花時安の手を引き、ソファへ引っ張っていく。ゲームを始める気満々だ。

立花時安は透に押しつけられ...

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